【歌詞】
くもはあっぱい べべきて
ちゃぶくろばんばに しかられる
かやのき やまの ひのくれを
うまにほだつんで おりてくる
じーの かえりの おそいこと
くもはあっぱい べべきて
じーがもんたら ゆーちゃーろー
じーがもんたら ゆーちゃーろー
【説明】
季節の歌(秋)高知県
*あっぱい・・・見事な、きれいな
*べべ・・・幼児語で着物のこと
*ちゃぶくろばんば・・・老婆
*ほだ・・・炉やかまどでたくたきぎ。小枝や木切れなど
*じー・・・おじいさん
*もんたら・・・帰ってきたら
*ゆーちゃーろー・・・言ってやろう
【楽譜】
子守唄でも、あるそうです。
幼い女の子が、夕陽に嫉妬してしまうほど、美しい色だということでしょう。
キレイな夕焼けを見たときに、ぜひ歌ってください。
昔は米寿(88歳)のお祝いに茶袋を縫って近所に配ったことから、老婆のことを「ちゃぶくろばんば」と呼んだそうです。
夕やけを歌ったこの歌は、夕焼け雲がきれいな赤い晴れ着に見えることから 「夕焼け雲はいつもきれいな着物を着ているから、きっとお婆ちゃんに叱られるよ」 と、自分は特別な時にしか、晴れ着を着ることが できなかった貧しい少女の思いが込められています。
憧れや羨ましさ、悔しさ、寂しさ・・・・夕焼け雲に いろいろな思いを寄せる少女の心情が切ないほど伝わってきます。